ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2015.4.29 02:54

TPPとAIIBはアメリカ次第


日本の保守派は誰もかれもがAIIB(アジアインフラ投資銀行)

への参加に反対している。

わしも反対だが、あえて主張しない。

日本は参加する必要なしという意見が虚しいのは、どうせ

アメリカが参加したら追随するに違いないからだ。

 

TPPは参加に賛成・反対が二分していたが、保守派にも

反対論は多かった。

だが、結局この秘密主義の交渉に安倍政権は参加してしまった。

そして思った通り今や日米でのFTA交渉の様相だ。

国民も国会議員も交渉内容を知らされぬままだが、果たして

どんな不平等条約に日本が嵌められるのか、見当がつかない。

 

しかも、交渉は自国民に厳しい守秘義務が課せられていた

はずだが、アメリカでは国会議員に対してTPP交渉の内容が

開示され、議員なら誰でも文書を閲覧できるようになるという。

議会が交渉の権限を大統領に委ねる権限(TPA)を取得する

ためだ。

要するに交渉がアメリカ優位に進んでいる自信があるから、

その内容を自国の議員にだけ開示できるのだろう。

 

TPPはアメリカが日本市場からの収奪を狙う罠だったが、

結局、日本は参加してしまった。

現在、AIIBに反対している識者は、近い将来、アメリカが

手のひら返してこれに参加を表明し、中国が三顧の礼を以て

迎えるようなことが起きた場合、どうするのだろう?

世界で日本だけが参加する必要なしと言い張ることが出来る

だろうか?

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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第119回 令和6年 11/2 SAT
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テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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